甘噛み対策 ~『噛みたい!』欲求を発散させてあげる~
多くの飼い主さんが悩む噛み癖について。
目次
問題行動の代表格
仔犬を飼っている飼い主様からの相談で多いのが
甘噛みが激しくて困る
というものです。
最初は軽くじゃれついている
↓
だんだんエスカレートして本気になってくる
というパターンが多いようです。
仔犬を飼い始めた多くの人がぶち当たる甘噛み。
問題行動の代表格と言ってもいいでしょう。
その対策として提案したいのが
「嚙みたい!」欲求を思い切り発散させてあげる
です。
甘噛みは通過儀礼
仔犬同士の遊びを見ていると
- 取っ組み合う
- 噛み合う
- 唸る
と、けっこう激しくやり合っています。
ケンカをしているように見えることすらあります。
こういった遊びを通して
- 溜まったエネルギーを発散させる
- 身体の使い方を覚える
- 相手との付き合い方を学ぶ
といったことをしています。
人と遊んでいて噛みついてくるのもこの延長だといえます。
仔犬同士の遊びでやることを人に対してもやっているのです。
「こんなに噛んでくるなんて、うちの子は狂暴なのかな」
「何度止めても噛んでくるってことは飼い主が嫌いなのかな」
と悩んでしまうかもしれませんが愛犬には悪気はありません。
健全な成長のステップを踏んでいる
と考えると少し気持ちが軽くなるのではないでしょうか。
嚙みたい!欲求を満たしてあげる
健全に成長しているといわれても、
噛まれて痛いのは嫌なものです。
「成犬になっても噛み癖が付いたままだったらどうしよう」
と不安にもなるかもしれません。
そういうこともあってか、甘噛み対策としては
嚙むのを止めさせる
をまず考える傾向にあるような気がします。
確かに、人の手を噛むのを続けるのは好ましくありません。
しかし止めることばかりしていても
楽しくなってくるとカミカミしたくなる!
という欲求はなくなりません。
止めることも大切ですが
噛みたい欲求を発散させてあげる
ことも、甘噛みの軽減につながると思います。
手を噛まれにくい工夫をする
愛犬と遊ぶ時に
- ロープ状のオモチャ
- ひも付きのボール
- ぬいぐるみ
といったオモチャを使って
- 思い切り噛ませてあげる
- 引っ張りっこをしてあげる
- 咥えてブリブリ振り回させてあげる
をしてあげると良いでしょう。
オモチャで遊んでいてもすぐに手に噛んでくる、
という場合もあるかと思いますが、
- ロープ状のオモチャ
- ひも付きのボール
は愛犬が咥えている側と反対の端を持つことで、
手への噛みつきを予防しやすいと思います。
ぬいぐるみの場合は
手にはめるぬいぐるみ(パペット)
だと、手への甘噛みを防ぎやすいと思います。
物理的に手を噛まれないように工夫する
ことも甘噛み対策としては有効です。
欲求を100%満たすのは難しい
このような遊びをしてあげても
『嚙みたい欲求』
を完全に満たしてあげるのは難しいです。
「これだけ遊んであげたからもうクタクタだろう」
と思っても仔犬はすぐに回復します。
回復するとまた同じように遊びたがります。
そして楽しくなってくるとまた噛んできます。
甘噛みの悩みを軽減することは出来ますが
完全に無くすことはまず無理
だと思った方が良いです。
成長して落ち着くまでうまく付き合う
位に思っていきましょう。
なんか無責任な言い方で申し訳ありませんが…
仔犬の時期の遊びは将来にも好影響
仔犬のうちに
思い切り遊ぶ
↓
疲れて爆睡
↓
起きたらまた遊ぶ
を繰り返すことは
将来の心身の健康のためにとても大切
だと断言できます。
- 人や犬に攻撃的
- 過剰な自己防衛としての噛みつき
- 過度の恐怖症
といった深刻な問題を防ぐことにもつながると思います。
甘噛み対策なのに
思う存分噛ませてあげる
というのは逆説に思えるかもしれません。
しかし甘噛み問題だけの対策と思わず
将来の心と身体の健康のため
と思って、楽しみながら取り組んで欲しいと思います。
参考記事
甘嚙みの正体が分かれば対策も出来る
『仔犬の大暴れ』は健康の証拠
参考動画
甘噛みの正体はこれ⁉
※最後まで読んで頂きありがとうございます!
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